コロナ禍の都心不動産の状況(2020年6〜9月)、マンションと大規模オフィスは活況、小規模オフィスは空室率拡大、都心マンションは今後も高止まり

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先日、NHKのクローズアップ現代で都心のマンションとオフィスの特集をしていたのですが、その内容が非常に興味深かったです。

NHK クローズアップ現代+:コロナ禍なのになぜ購入?追跡!都心の不動産売買(2020年10月1日)

番組の放送が10月1日だったので、緊急事態宣言が明けた6月から9月の4ヶ月くらいの状況となります。

この番組内で私が気になったところをまとめてみたいと思います。

パークタワー勝どきミッド/パークタワー勝どきサウス

まず、最初のイントロで三井不動産の「パークタワー勝どきミッド/パークタワー勝どきサウス」と思われる模型が映され、「平均価格9000万円」と表示されていました。

このマンションは勝どき駅直結で「ミッドタウン日比谷」や「新丸の内ビルディング」といったデザイン性の高い建物を担当したホシノアーキテクツ(星野裕明さん)デザインで、私も注目しているタワーマンションです。

実物が完成したら圧倒的にかっこいいマンションになると思われます。

公式サイト物件概要ページを確認してみると、「パークタワー勝どきミッド」の予定最多販売価格帯は9,000万円台、予定販売価格は3,600万円台~34,900万円台、専有面積25.05㎡~153.05㎡となっています。

25.05㎡(1K)で3,600万円なら坪単価474万円、153.05㎡(3LDK)で34,900万円なら坪単価は752万円です。

仮に70㎡で9500万円だとすると坪単価447万円、75㎡なら坪単価418万円となります。

パーバンドックパークシティ豊洲

次に映ったのが豊洲のタワーマンション「アーバンドックパークシティー豊洲」で行われた見学会の様子。

分譲時4500万円だった築13年の2LDKの部屋が8100万円で売り出されていました。

13年間で1.8倍も高くなった部屋でしたが、営業マンが足りないくらいたくさんの見学があり、1日で13組が来訪という活況ぶり。

新型コロナで不景気かと思いきや、いま都心に家を購入しようとする動きが加熱しており、高額な都心の不動産が飛ぶように売れているそうです。

「アーバンドックパークシティー豊洲」を案内していた営業マンが「対応しきれないくらい購入相談が多い。お金が余っている方とそうではない方の差がすごい多い。」と言っていたのが印象的でした。

コロナで経済は一時的に止まりましたが、「持っている人は持っている」ということのようです。

実際、都心マンションの人気急騰を支えているのは一定の収入がある人たちで、新型コロナが所得に与えた影響は以下のように年収が高い人ほど低く(=年収は変化はない)、年収が低い人ほど高い(=年収が下がった)ようです。

新型コロナで収入が減少した人の割合
年収1000万円以上 21%
年収400万円台 27%
年収100万円未満 37%

シティタワーズ東京ベイ

次に映ったのが「有明の新築マンション」とだけ言っていましが、映像を見る限り住友不動産のトリプルタワーマンション「シティタワーズ東京ベイ」でした。

30代の夫婦2人はともにフルタイムで働いているが、7月に有明の新築マンションを5000万円後半で購入。

東京駅の近くに勤務する夫は感染が拡大し始めた2月以降から在宅勤務に。

その際、郊外への移住も考え、千葉や埼玉の物件も一旦は検討。

しかし、緊急事態宣言の解除(5月末)で出勤が再開すると、在宅勤務に慣れたぶん、通勤に費やす時間を負担に感じるように。

夫は大手コンサル会社に勤め、新型コロナによる収入への影響を受けていない。

価格が高くても自転車で通勤できる場所に思い切って家を購入。

週に1〜2回は職場に行かないといけないので、郊外より通勤に時間がかからないところがいい。

コロナとの共存という意味では有明はいい街なのかなと。

上記のような内容でしたが、有明なら自転車でもゆりかもめでも東京駅にサクッと通勤できますし、湾岸エリアは蜜にはならない開放感があるので、ウィズコロナ時代には適した街かもしれません。

また、なんだかんだ言っても週に1〜2回は出社しないといけないから郊外には住みづらいという人は意外と多いような気がします。

「シティタワーズ東京ベイ」ならショッピングモール「有明ガーデン」と隣接しているので、買い物や外食にも困りません。

公式サイト物件概要ページに売出中住戸の価格が掲載されています。

38.20㎡(1LDK)で5,400万円なら坪単価466万円、107.62㎡(3LDK)で20,000万円なら坪単価は613万円です。

コロナ禍でも都心の不動産は大活況

番組には不動産コンサルタントの長嶋修さんが出演し、以下のように言っていました。

いまの都心の不動産はひとことで言うと活況。

一時は緊急事態宣言中、4〜5月あたりは取引が半分になってしまってどうなるかという状況だったが、緊急事態宣言が明けて以降、6月〜7月〜8月、そして9月あたりになると抑えられていた需要が特に都心部を中心として吹き出すような形で、パワーカップルや所得にあまり影響を受けてない人を中心に大活況。

これはコロナの状況が日本ではこの程度だったから。

緊急事態宣言中は鎌倉や埼玉、千葉といった郊外を探す人も多かったが、今は元に戻った。

以上のようにコロナによる郊外志向は意外と続かなかったようです。

実際、大手人材会社が20代の約500人の在宅勤務(テレワーク)を行った人に行ったアンケートでは60.2%の人が「都心に住みたい」と回答。通勤時間短縮やプライベートを含めた利便性を重視する姿勢は今も変わらないようです。

住みたい環境について(7月調査 491名)
都心に住みたい 33.1%
できれば都心に住みたい 27.1%
どちらといえば郊外に住みたい 21.1%
郊外に住みたい 3.8%
どちらともいえない 15%

コロナの影響が長引けば、このようなアンケート結果になっていなかったと長嶋修さんはおっしゃっていました。

銀座でオフィスの空室が急増

都心マンションの活況ぶりに反し、小さな飲食店や小規模オフィスが多い銀座では空室が増えいているようです。

銀座で空室が急増、次のテナントが決まらない。

リーマン・ショックの時より1階の店舗の空き、解約が多い。

そして、本当の空室ラッシュが来るのはこれから。

テナントが退去する場合、銀座ではオーナーに3〜6ヶ月前に退去予告する契約が一般的。

このため、今は営業していても実は退去が決まっている隠れた空室が増えている。

これから10〜12月にかけて年内さらに解約が増えることが予想できる。

上記のような内容でした。

コロナによる世界の不動産市場の激変

銀座のオフィスは空室率が増えていますが、東京の大規模オフィスには世界のマネーが大量に流れ込んでいるようです。以下のような内容でした。

コロナ感染拡大後、東京は海外の投資家たちにとってより魅力的な市場になった。

海外の投資家たちの運用額は不動産へ5兆円以上。

世界の投資家はリスクをとらなくなっている、だからリスクが低いところ(=東京)に強い需要がある。

アメリカやヨーロッパがロックダウンし、経済が大きな打撃を受ける中、東京の投資対象としての魅力が高まった。

経済の影響がニューヨークやロンドンと比べて東京は比較的軽微であったと考えられるので世界からの注目が集まっている。

注目されている指標の1つがオフィスビルの空室率。

世界の主要都市はテナント離れが進み、空室率がのきなみ上昇。

ニューヨーク8%、シンガポール6.5%、ロンドン4.5%だが東京の空室率は1%以下。東京は安定した賃料収入が見込める。

その結果、世界的な金融緩和で行き場を失った巨額の投資マネーが東京に流れ込んだ。

東京の2020年上半期の商業用不動産投資額は約1兆6000億円となり、ロンドンやニューヨークを抜いて世界1位に。

多くの投資資金がより安定的な投資先を求めているなかで、東京はホットスポット的なマーケットサイクルの中で見てもいち早く世界的にも今回の危機を抜け出す先頭集団にいると考えられている。

日本はもう駄目だと言っている海外の投資家はいない。

コロナの影響が相対的に軽微でオフィス空室率も低い東京に世界のマネーが流れ込んだ形。

このマネーは小規模に投資できないので、数百億円単位のロットになる。大都市のオフィス中心。銀座の小さなビルでは受け皿にならない。

今後の都心オフィスとマンション

番組の最後に不動産コンサルタントの長嶋修さんが、都心のオフィスとマンションの今後について以下のようにまとめています。

都心オフィスビルの空室率(潜在含む)
2019年8月 2020年8月
渋谷区 1.75% 5.52%
港区 2.44% 5.06%
新宿区 2.58% 3.98%
中央区 2.12% 3.63%
千代田区 1.99% 2.88%

渋谷は小さなオフィスが多く、機動的に動けて在宅勤務もやりやすいIT企業が借りている。

大企業は大きなオフィスに入っており、在宅勤務も実験的段階。

大規模オフィスは賃貸契約が3〜5年の長期契約なのですぐに動くということはないが、数年かけて空室率が上がっていく可能性はある。

居住用マンションや戸建てに関しては、人口減少や世帯数減少の局面の中で、デベロッパーは着工戸数や発売戸数は減らしているという状況だった。

東京の新築マンション着工数
2016年 42,000戸
2019年 34,000戸

ここ数年は「より駅前に、より駅チカに、より都心に」と利便性の高いものの割合が高まっていた。

この傾向は今後も変わらないので、低金利である限り価格は高止まりの状況が続く。

オリンピックと不動産の関係は先進国においてほとんど見られないので、オリンピックが終わったら都心のマンション価格は下がるということはない。

上記のような内容でしたが、住まいサーフィンの沖さんも「沖レク」の中で同じようなことを言っていました。

「沖レク」は住まいサーフィンに登録(無料)すれば誰でも見ることができるマンションについて学べる動画です。

雑誌の不動産暴落論などに惑わされることなく、コロナ後のマンション市況予想についてロジカルに知りたい人は登録して動画を見ることをオススメします。

メディアで煽られていることと現実は違うことがよくあるので。

沖有人さんの動画で学ぶ新築マンション投資「沖レク」、不動産投資よりも先に自宅投資なワケ、コロナ後のマンション市況はどうなるの?

2019年4月20日
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